経営者がおさえておきたい流行色の決まり方とヘアカラーへの活かし方とは？
2022年2月3日
ヘアカラーは、その人の印象や雰囲気を大きく左右するポイントの1つです。
世界的に流行するカラーも毎年異なっており、
日本においてもベーシックな黒髪や茶髪の他に様々なカラーが流行しています。
ファッションやヘアメイクの業界では、毎年その年の“流行色・トレンドカラー”に注目が集まります。
今回は、そんな流行色がいつ・どこで・どのように決まるのかをご説明していきます。
毎年の流行色を決める国際的な会議とは
毎年の流行色は、国際的な組織である『インターカラー(国際流行色委員会)』が決めています。
2020年時点での加盟国は、日本をはじめアメリカ・スペイン・韓国・中国・フランス・イギリス・ドイツなど全17カ国。
これらの加盟各国が提案色を持ち寄り“色彩動向調査”や“社会動向”などを基準に選定しています。
面白いことに流行色は実シーズンの約2年前の6月に春夏を、12月に秋冬の流行色が選定されるのです。
アパレル業界では流行色が決まると、その色を取り入れたデザインを構想・作成し、
まずはショーなどでPRをします。その後、商品化して店頭に並ぶといったスケジュール。
なので、2年前に色が決まっていてもビジネスの視点からすればカツカツのスケジュールなのです。
インターカラーによって選定された流行色は、
インターカラーに加盟している各国の色彩情報団体が世間の動向を踏まえたトレンドカラーを選定し、発信していきます。
日本では『JAFCA(一般社団法人日本流行色協会)』という各産業界の専門家によって構成された機関がその役割を担っています。
日本や世界の情勢からも見えるトレンドカラー
2021年には、インターカラーで『ゼロホワイト』『アルティメットグレイ』『イルミネイティング』の3色が流行色として絞られ、
日本ではゼロホワイトがトレンドカラーとして設定されました。
このゼロホワイトには、コロナ禍によって多くの痛手を負った世の中への想いとして、
希望を胸に“ゼロ”から考える。といった意味が込められているそうです。
そして2022年の色は『ジョリーコーラル』であると発表されました。
系統色名はビビッド・イエロイッシュ・ピンクといい、華やかな蛍光色のオレンジです。
この色にはコロナ禍によって新しい生活様式を余儀なくされた人々へ、
オレンジ色が“進む力”や“楽しみの再確認”を与えてくれるだろうという想いが込められています。
流行色やトレンドカラーの選定に込められた想いなどの知識を得ておくと、お客様への提案の際に説得力が増すことでしょう。
カラーの提案力と技術向上
2021年のトレンドカラーはゼロホワイトであったため、
ヘアサロンでもインナーカラーやグラデーションの一部として取り入れることが多くありました。
しかし、ホワイトはブリーチを何度もしないと綺麗な色にはなりにくくトライしづらい色でもありました。
今年は日本人にも馴染みやすいオレンジ色なので、昨年よりも取り入れ方の幅も増え、お客様にも提案しやすくなるでしょう。
ここで重要となるのは、その色を再現するカラーリング技術が必要であるということです。
技術のみならず、その人に似合わせる美的感覚やセンスも欠かせません。
ヘアカラーはその人の見た目印象を大きく左右するため、
本当に似合う・気に入ってもらえるカラーかを見極める必要があります。
ヘアモデルやスタッフの髪を用いてカラーの雰囲気を伝えてみるのも良いでしょう。
日本の美容界では、海外で流行した髪型や色が約1年遅れで流行るそうです。
流行色はもちろんのこと、カットやパーマの流行はパリやニューヨークなどの海外トレンド情報を仕入れるのも手です。
美容ディーラーから情報を仕入れるだけでなく、SNSをうまく活用すれば海外の流行もしっかりおさえられるのでおすすめです。
自店でのメニューにマンネリを感じているサロンは、
毎シーズンかわる“流行”を取り入れることでサービスの幅を広げることが可能です。
トレンドを逃さぬよう、スタッフ皆が流行に敏感なサロンを目指していきましょう。
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