設備や患者さんを引継ぎ!知っておきたい「医院承継」
2021年7月8日
「居抜き」という形で、飲食店の店舗や経営者が変わることはよくありますが、
医業でも既存の医院を引き継ぐ「医院承継」と呼ばれる方法が存在します。
親族のなかに開業医がいる場合は親族間での承継になりますし、第三者への承継も可能です。
今回は、スムーズに医院承継を行うためのポイントを説明します。
既存の医院を譲り受けるメリット
例えば、少子高齢化が進む社会で医師が高齢を理由にリタイアした後、後継ぎが見込めない場合、
医院の取扱いは悩みの種でもあるでしょう。
一方で、最初はできるだけ低コストで開業したいと考える若い医師も存在します。
そのようなとき医院承継は双方にとって有効な手段といえます。
医院承継の主なメリットとしては
・これまでの医院の実績から今後の事業計画が立てやすい
・今まで診てきた患者さんの引継ぎも見込めるため、集患に困ることが少ない
・場合によっては、看護師など有資格者を引継ぐこともできるので、新たにスタッフを雇用する必要がない
等が挙げられます。その医院をかかりつけ医として頼りにしていた地域の人々に、
引き続き安心を提供できるというのも大きなメリットだといえるでしょう。
リスクを回避して医院承継を成功させるには
ところで、費用もリスクも最小限に抑えられる医院承継ですが、メリットばかりではありません。
まず、院長となって新たにスタートする暁には、医院全体をリフレッシュさせる必要があります。
医療機器が老朽化している場合には、新しい機器と入れ替えなければいけませんし、建物自体が古ければ、
リフォームをする必要が出てくるかもしれません。また、医院を譲り渡す際、
対価の支払いが不要だとする医師もいますが、基本的には譲り受けた側が承継した財産の対価を支払うことになります。
ほかにも、前の医師の診療方針と合わなかったり、
治療方法が特殊だったりした結果、医療内容を引き継ぐのに手間どってしまい患者さんが離れてしまう可能性もあります。
スムーズに引き継いだとしても、以前の診療と比較されてしまうこともあるでしょう。
第三者間でも親子間でも、医院承継を検討する際は、新規開業と比較したメリットとデメリットをよく見極める必要があります。
また、第三者間の医院承継は、承継する側もされる側も個人でマッチングすることは難しいため、
ほとんどの場合は仲介業者に依頼することになります。
承継する側は、契約した仲介業者が用意した承継先の候補から、
条件にあった医院を紹介してもらい、情報の開示や医院の内見、
さらには承継先の医師との面談などを行いながら条件を詰めていきます。
医院を承継した後にリスクが顕在化することもあるため、
承継先の医師や仲介業者とよく話し合い、費用面や懸念事項などについて確認しておきましょう。
医院承継は、自分が作りあげてきた診療所を引き継いでもらいたい医師と、
新たに開業したい医師のどちらにも利益がある方法です。
双方にとって実りある承継になるように、事前にしっかりと意思のすり合わせを行うことが大切です。
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